グリストラップ問題!

飲食店や食品を扱う工場など水をたくさん使う現場では、厨房の排水管理がとても大事になってきます。特に油や食べ物のカスが混じった排水は、そのまま流してしまうと排水管が詰まったりイヤなニオイが出たりしてトラブルの元に。
そんな問題を防ぐために多くのお店や施設では「グリストラップ(油脂分離阻集器)」という設備が使われています。
グリストラップ排水に含まれる油やゴミをキャッチしてくれる装置ですが、きちんと掃除やメンテナンスをしていないと、かえって詰まりの原因になることもあります。排水の流れが悪くなって厨房の作業に支障が出たり、ひどいときには営業できなくなったりすることも。またニオイが発生して近所やお客さんからクレームがくるケースもあるんです。
「じゃあなんでグリストラップって詰まるの?」「どうやって対処したらいいの?」
毎日のちょっとしたお手入れでトラブルを防ぐコツってある?
この記事ではグリストラップが詰まる原因やその対処法、さらに効果的な掃除のやり方までわかりやすく紹介していきます。厨房の環境を快適に保つためにもぜひチェックしてみてくださいね!
【1】グリストラップってなに?
飲食店や厨房でよく使われている「グリストラップ」って聞いたことありますか?これは料理や洗い物で出る油や食べカスがそのまま排水に流れていかないようにするための装置なんです。簡単にいうと油とゴミをキャッチしてくれるフィルターみたいなものですね。
たとえばフライパンを洗ったときの油、シンクに流れた細かい食材のカス。これらをそのまま流すと排水管が詰まったり、下水が臭くなったりして大変なことに…。だからグリストラップはそんなトラブルを防ぐための頼れる相棒なんです。
飲食店や食品を扱う施設では設置が義務付けられている場合もあるくらい重要な設備で環境や衛生面にも大きく関わっています。
グリストラップの中はだいたいこんな感じの3つのエリアに分かれています。
- 1つ目のゾーン(一次槽):ここで大きめのゴミや食べカスを沈めます。いわば“ゴミ取りエリア”。
- 2つ目のゾーン(二次槽):油と水を分けて浮いた油だけをためる“油キャッチエリア”。
- 3つ目のゾーン(三次槽):ある程度きれいになった水だけが、排水管に流れていく“出口エリア”。
この3段階で油やゴミをしっかりキャッチ!下水に汚れが流れ込むのを防いで、排水管の詰まりや悪臭の発生をグッと減らしてくれます。
【2】グリストラップが詰まる主な原因って?
グリストラップはちゃんとメンテナンスしないとすぐに詰まってしまいます。ここでは特にありがちな「詰まりの原因」をわかりやすくまとめてみました!
① 油がたまりすぎる
- 浮いた油が固まる: 冷えると油が固まってグリストラップの中で層みたいにまってしまいます。これが流れを邪魔する原因にある場合も。
- 油が奥まで流れちゃう: ちゃんとキャッチできないと油が次の槽や排水管まで行ってしまい、そこが詰まる原因に。
- 配管の中で油がくっつく: 乳化(=水に混ざる状態)した油が配管にくっついて固まると排水の流れがどんどん悪くなります。
② 食べカスやゴミのたまりすぎ
- ゴミがいっぱい溜まる: 一番手前の槽にゴミが溜まりすぎるとうまく沈まずに次の槽に流れ油と混ざってカチカチの塊に。
- 細かいゴミがフィルターをふさぐ: 米粒やパンくずみたいな小さいカスも積もるとフィルターをふさいで水が流れにくくなります。
- 分解されにくいゴミもNG: うどん、野菜の皮、魚の骨などは分解しにくく排水管の奥に溜まりやすいんです。
③ 洗剤の使いすぎ
- 配管の奥で油が再び固まる: 洗剤で一時的に油が流れても冷えて奥で固まってしまいます。
- 油と水が分離しにくくなる: 洗剤が強すぎるとグリストラップがうまく働かなくなって油があちこちに広がっていきます。
- 微生物がいなくなる: グリストラップの中では自然に油を分解してくれる微生物も働いています。洗剤でそれを殺してしまうと分解が進まなくなります。
④ 油とゴミがくっつく
- 冷えると固まる: 厨房の排水が冷えてくると油とゴミが一緒になって固まりやすくなります。
- 水の流れが遅いと沈殿する: 排水の流れが悪いとどんどん底に沈んで溜まりやすくなります。
⑤ 掃除不足!
- 水が流れにくくなる: 掃除しないとどんどん油とゴミが溜まって、排水がスムーズに流れません。
- 悪臭が漂う: 腐ったカスや油が臭いを出して、厨房全体がイヤ~な空気に…。
- 虫がわく: ハエやゴキブリの原因にもなります。お店の衛生的にも大問題です!
【3】グリストラップが詰まったときの対処法!
「うわっ、詰まっちゃった…!」そんなときは、あわてず以下の方法を試してみてください。
① 中をチェックしてゴミを取り除こう!
まずはフタを開けて中を確認。手袋とスコップを使って、浮いてる油やゴミをすくい取りましょう。ニオイが気になるかもしれませんが、ここをサボると詰まりは取れません!
② 排水管を掃除する
出口あたりが詰まってそうなときは、ワイヤーブラシやパイプクリーナーで掃除してみましょう。市販の洗浄剤も使えますが、使いすぎると逆に配管に負担をかけるので要注意。
③ 高圧洗浄機を使う
手作業でダメなら「高圧洗浄機」の出番!水の強い圧力で詰まりを押し流します。家庭用でもある程度は使えますが、業務用のほうが強力です。
④ 業者にお願いする
「自分ではどうにもできない…」というレベルなら、プロにおまかせするのが確実!専門の機材や薬剤で、すっきりキレイにしてもらえますよ。
【4】詰まりを防ぐには?毎日のメンテナンスがカギ!
グリストラップの詰まりを防ぐには日々のちょっとした手間がめちゃくちゃ大事です!
- 毎日のゴミすくい: 営業後に一次槽のゴミだけでもすくっておくとかなり違います!ネットやスコップでサッと取るだけでOK。
- 週1回は油もすくおう: 油はすぐ溜まるので週に1回くらいは二次槽の油も取りましょう。専用の油キャッチャーがあると便利です。
- 月1回は排水の流れチェック!: 月に1回くらい排水の流れがスムーズかどうかをチェックしましょう。ちょっとでも違和感があったら早めの掃除がおすすめ!
- プロの清掃も年1~2回は: 年に1〜2回はプロの業者さんにガッツリ掃除してもらうのが理想。見えないところの汚れもきれいにしてくれます!
【まとめ】
グリストラップの詰まりを放っておくと水の流れが悪くなるだけでなく、イヤ~なニオイがしたり虫が出てきたり、ひどい場合はお店の営業にまで影響が出てきてしまいます…。しかし日頃からちゃんとメンテナンスしておけばそんなトラブルはしっかり防げます!
今回はグリストラップの詰まりについてご紹介しましたがミライ水道センターでは、キッチン・洗面所・お風呂・屋外の排水詰まりなど様々な水周りのトラブルに対応しています。
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