忙しい時間に詰まった!

私たちは朝の身支度や夜の歯磨きなど日常の中で何気なく洗面台を使っています。しかしある日突然水が流れなくなったり、排水の流れが悪くなったりすると途端に不便さを感じるものです。排水の詰まりが起こると洗顔や手洗いがスムーズにできなくなるだけでなく、嫌なニオイの原因になることもあります。
「最近水の流れが少し悪い気がする」「排水口から変なニオイがする」と感じたら、それは詰まりのサインかもしれません。そのまま放置していると症状が悪化して完全に水が流れなくなる可能性もあります。
この記事では洗面台の詰まりが起こる主な原因、自分で試せる簡単な解消方法、さらに専門業者に依頼すべきケースについて詳しく解説します。突然のトラブルにも落ち着いて対処できるようぜひ最後までお読みください!
【1】洗面台が詰まる主な原因
洗面台の排水が詰まってしまう原因にはさまざまなものがあります。どんなことが詰まりのもとになるのかを知っておくことで、日頃からトラブルを予防することができます。
① 髪の毛のたまり
髪をセットしたり洗面台でシャンプーをしたりすると抜けた髪の毛が排水口に流れ込んでしまうことがあります。これが時間とともに溜まり、詰まりの原因になるのです。特に長い髪は絡まりやすくホコリや石鹸カスなどと絡んで大きな塊になることも。さらに髪の毛は水に溶けないため、排水管のカーブ部分に引っかかりやすいという性質があります。定期的に取り除くことが大切です。
② 石鹸カスや歯磨き粉の残りかす
石鹸や歯磨き粉の成分が排水口や排水管の中で固まり流れを悪くすることがあります。特に油分の多い石鹸は水と反応して「石鹸カス」となり配管の内側にこびりついてしまいます。また歯磨き粉に含まれる研磨剤は他の汚れとくっついて固まりやすく、細い部分に詰まりやすくなります。
③ 皮脂や化粧品の残り
洗顔のときに流れ出る皮脂やファンデーション・クレンジングオイルなどの化粧品の成分が配管の内側に付着し、少しずつ詰まりを引き起こす原因になります。とくに油分を多く含むウォータープルーフの化粧品や日焼け止めなどは水だけでは流れにくく、ホコリや石鹸カスと混ざって排水口に詰まってしまうことがあります。
④ 小さな異物の混入
うっかりヘアピンやキャップ、綿棒、コットン、ヘアゴムなどを流してしまうと排水口の奥で引っかかり、それにゴミや髪の毛が絡まって詰まりが悪化する原因になります。小さなものでも流してしまうと厄介なので注意が必要です!
⑤ 洗剤や柔軟剤の残留
洗面台で衣類を手洗いする場合使った洗剤や柔軟剤が配管に残ってしまうことがあります。特に柔軟剤には粘着性のある成分が含まれており、石鹸カスや皮脂と結びついて配管の内側にこびりつきやすくなります。
⑥ 配管の汚れや老朽化
長年使っていると配管の内側に少しずつ汚れが蓄積され、流れが悪くなっていきます。さらに古くなった配管では内部が狭くなったり、サビや腐食が進んで水の通り道をふさいでしまったりすることも。また排水管の勾配が不適切だったり、継ぎ目にすき間があったりするとゴミが溜まりやすくなって詰まりのリスクが高くなります。
【2】自分でできる洗面台の詰まり解消法
排水の詰まりが軽い場合は専門業者に頼まなくても自分で解消できることがあります。ここでは手軽にできる7つの対処法をご紹介します。
① 排水口のゴミを取り除く
まず最初に試したいのが排水口まわりの掃除です。フタやヘアキャッチャーを外し、溜まっている髪の毛やゴミを取り除きましょう。ゴム手袋を着けて直接取り出すかピンセットや割り箸を使うとスムーズです。軽度な詰まりならこれだけで解消されることもあります。
手順:
- ゴム手袋を着用する
- 排水口のカバーやヘアキャッチャーを取り外す
- 髪の毛やゴミをピンセットなどで取り除く
- 取り除いた汚れを捨て、水で洗い流す
② 50℃程度のお湯を流す
石鹸カスや油分が原因の詰まりには50℃前後のお湯をゆっくりと流す方法も効果的です。ただし熱湯を使用すると配管を傷める恐れがあるため温度には注意しましょう。
手順:
- やかんや鍋で50℃程度のお湯を用意する
- 排水口に向けてゆっくりと注ぐ
- 数分待って水の流れがスムーズになったか確認する
③ 重曹とクエン酸(またはお酢)の発泡洗浄
環境に優しいエコな方法として重曹とクエン酸(またはお酢)を使うのもおすすめです。2つを組み合わせることで発泡反応が起き汚れを浮かせて取り除きます。
手順:
- 排水口に重曹(約1/2カップ)をふりかける
- 続けてクエン酸またはお酢を同量かける
- 泡が出たら、10分ほど放置する
- ぬるま湯で洗い流し、流れを確認する
④ ラバーカップ(スッポン)を使う
ラバーカップは、詰まりを押し流して改善する定番アイテムです。比較的浅い場所で詰まっている場合に有効です。
手順:
- 排水口の周りに少し水をためる(密着度を高めるため)
- ラバーカップを排水口に密着させる
- ゆっくり押してから、勢いよく引き上げる動作を繰り返す
- 水が流れるかを確認する
⑤ 排水トラップの分解掃除
排水口の下にある「S字トラップ」や「P字トラップ」は、ゴミや汚れが溜まりやすい部分です。ここを分解して掃除することで詰まりを改善できます。
手順:
- バケツをトラップの下に置く
- トラップのナットを手または工具で緩めて取り外す
- ブラシや古歯ブラシで中をしっかり洗浄する
- 部品を元通りに戻し、水漏れがないかチェックする
⑥ ワイヤーブラシやパイプクリーナーを使う
排水管の奥で詰まっている場合は細長いワイヤータイプのパイプクリーナーを使うと効果的です。
手順:
- パイプクリーナーを排水口から差し込む
- ゆっくり回しながら奥へ進める
- 引き抜いて汚れを取り除く
- 最後に水を流し、状態を確認する
⑦ 市販のパイプクリーナーを使う
ドラッグストアなどで購入できる排水管用の洗浄剤(パイプクリーナー)を使う方法もあります。特に髪の毛や皮脂汚れには高い効果があります。
手順:
- 指定量の薬剤を排水口に注ぐ
- パッケージに記載された時間放置する(30分~1時間程度)
- ぬるま湯または水で洗い流す
- 詰まりが解消されたか確認する
【3】専門業者への依頼を検討すべきケース
自分で詰まり解消を試しても改善しない場合や症状が深刻な場合、無理に作業を続けず専門の水道業者に相談しましょう。以下のような状況に当てはまる場合は早めのプロ対応がおすすめです。
① 何度掃除してもすぐに詰まる
排水口まわりをこまめに掃除してもすぐに詰まりが再発する場合、排水管の奥や床下部分に根本的な原因がある可能性があります。個人での対処では限界があるためプロによる点検が必要です。
② 水がまったく流れない
まったく水が流れない場合は排水管の中で大きな汚れの塊や異物が完全に詰まっている状態と考えられます。ラバーカップなどで解消できない場合は業者による専用機材での対応が必要になります。
③ 悪臭や異音がする
排水口から異臭がしたり水を流すたびに「ゴボゴボ」といった異音が聞こえる場合は、配管内部にたまった汚れや空気の逆流が原因の可能性があります。放置すると悪化することもあるため、専門家の診断を受けましょう。
④ 配管の老朽化や破損が疑われる
築年数が経っている住宅では排水管そのものが劣化しているケースもあります。ヒビ割れやサビによる損傷がある場合、掃除では改善できずかえって状態を悪化させる恐れも。異変を感じたら早めに点検・修理を依頼することが大切です。
【まとめ】
洗面台の詰まりは髪の毛や石鹸カス、皮脂などの汚れが少しずつ蓄積することで発生します。軽度な詰まりであれば排水口の掃除や重曹・クエン酸、ラバーカップなどを使ってご自身でも解消が可能です。
しかし「何度掃除してもすぐ詰まる」「水がまったく流れない」「悪臭や異音が気になる」といった場合には無理に対処しようとせず、ぜひミライ水道センターにご相談ください。豊富な経験を持つスタッフが、迅速・丁寧に対応し、安心して使える洗面台環境を取り戻します。
日頃からこまめな掃除とメンテナンスを心がけることで詰まりを未然に防ぐことができます。快適で清潔な洗面台を保つためにぜひ今回の記事を参考にしてみてください。